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青春18きっぷの旅

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若い頃は金がなく、時間だけはたっぷりとあったから、青春18きっぷを利用した鉄道の旅をよくやった。
実家が関東にあるから、夏冬の帰省といえば、旅行を兼ねて青春18きっぷを使うのが当たり前だった。

鉄道乗り継ぎの旅なんていうと、なにやらマニアックな感じがして、おそろしく敷居の高いような気持ちになるけれど、鉄道マニアでもなんでもなく、というよりも、ロクに時刻表も読んだことのない僕にだって、北海道から東京まで移動するくらいは簡単なことだった。
とりあえずは全国版の時刻表を買うことから始まって、あとは行きたい場所の駅を通る列車の時刻を調べるだけだった。
真剣になって、最大限に効率良くとか、最長距離を走ろうなんて考えると頭が痛くなってしまうから、宿泊場所に困らない程度に乗り継ぎに気をつければ、たいていの場合はのんびりとした旅をすることができたものである。
昨今のように、「急行はまなす」の自由席獲得競争とか「ムーンライト」の指定席獲得競争なんていうのを見ると、青春18きっぷの旅というのも大変な時代なんだなあと、つくづく思う。

僕は思いつくままに行動することが多かったから、あらかじめ計画を決めて、列車や宿を予約して、スケジュールにしたがって行動するというのが苦手だった。
旅の計画を立てることは、旅の醍醐味のひとつだけれど、多くの場合、計画はその当初で大きな変更を余儀なくされたし、道道の気分に素直に従って移動するというのも、それはそれで楽しいものである。
日が暮れかけて、宿も決まらないときなど、不安な気持ちでいっぱいになるが、それはそれ、その不安さえも旅の醍醐味には違いない。

時間もなく、そのうえ金もないという現在の暮らしから考えれば、あの頃はずいぶんと豊かな旅をしていたんだなあ。

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by kels | 2008-07-29 19:31 | 小さな物語
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