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豊平館のオープン・カフェ

豊平館のオープン・カフェ_b0103470_191316.jpg

豊平川の花火大会に行こうと思って中島公園を歩いていたら、豊平館の前にオープン・カフェができていました。
そういえば、毎年こんな感じだったかな~。
もっとも、その日は天気もイマイチで、ちょうどその時にはパラパラと小雨が降ってくるほどだったので、カフェのお客さんはなし。
そもそも一般に利用できるのか?という疑問は残るのですが(笑)

中島公園の池に面して建つ豊平館は、明治13年に開拓使によって建築された西洋館です。
豊平館が建てられた目的の第一は、明治天皇の巡幸に際して、それにふさわしい宿泊場所を整えるというものでした。
そのため、豊平館における最初の宿泊客は明治天皇となっています。
その後は、政府関係者などの重要な客の宿泊所として利用され、札幌における「最初のホテル」と言うこともできるようです。

建築当時は、中島公園ではなく、北1条西1丁目の、現在札幌市民会館が建っている場所にありました。
当時、一帯には札幌時計台を含む札幌農学校の校舎が建ち並んでいて、洋風建築が壮観だったと思われます。
札幌市民会館前には、かつてそこに豊平館が建っていたことを示す記念碑がありますので、何かの折りに見学してほしいところです。
豊平館が北一条を離れて中島公園に移築されたのは、昭和33年のことです。
この時期、札幌の都市風景が大きく変化しており、豊平館の引っ越しもそうした計画の一部でした。

開拓使が建築した建物には、それが開拓使製であることを示す「☆」のマークが施されています。
「☆」は北辰星で、北極星を意味するものでした。
札幌の歴史的建造物を見学するときには、この星形もひとつの見所となるわけですが、豊平館にももちろんこの星形が残されています。

建物の移築は必ずしも適当であるとは言えませんが、静かな中島公園の中にたたずむ豊平館を見ていると、とりあえず生き残ってくれて良かったと思えるような気がします。
現在、豊平館は結婚式などの会場として利用されたりして、市民が気軽に利用できる場所となっています。
明治浪漫に溢れる結婚式を挙げたい方には、ここがお勧めです☆

かつて、僕も豊平館を会場にした結婚披露宴を目論んでいたのですが、会場が広くなく、招待客が100人ともなると、ちょっと対応できないということでした。
比較的小さな結婚パーティー向きでしょうか。

札幌には、こういう歴史的建造物がまだまだ活躍しているのです。
by kels | 2006-07-18 19:21 | 建築・景観 | Comments(4)
Commented by minekuma at 2006-07-18 23:34
またまた洋館好きなので、やってきました。
こういう明治の建築物っていいですよね。
結婚式場などに使われて、市民に利用されるのが建物にとってもいいかもしれませんね。
ケルスさんは、ここで結婚式をご希望だったのですね。
(ケルスさんの結婚式を想像する)
実は私はここと同じような洋館で結婚式を挙げたのです。
洋館好きとしては、いつかブログの記事にしないといけないですね。
Commented by kels at 2006-07-19 21:37
僕は古い建物が好きで、「建物ウォッチング」と称して、フラフラと古い建物を探し回ってます(かなり怪しい)。
えーっ、こんな洋館で結婚式を挙げられたのですか!
(と、みねクマさんの結婚式を想像してみる(笑))
うらやましすぎです☆
ブログの記事、待ってますよ~。写真もね。
Commented by minekuma at 2006-07-20 09:31
私も古い建物好きなので、洋館で結婚式を挙げられたのは本当にうれしかったし、いい思い出です。
その式場は人気があるんですが部屋がそう広くないので、ケルスさんのように人数の面であきらめる人が多いんです。
この豊平館は、重要文化財なんですね。私の式場もそうだったんですよ。私の式場は個人の邸宅だったものなので、豊平館よりは小さいと思います。場所を移転したというのは、よっぽど大切にされているんですね。
この記事でケルスさんと「洋館で挙式希望」という共通点を見つけてしまいました。
Commented by kels at 2006-07-20 20:39
これは勝手な想像なのですが、歴史の古い九州には、きっと歴史的建造物も多いんでしょうね。
日本中の、というか世界中の古い建物を見て回りたいです(妄想ですが)。
個人の邸宅だった古い洋館で結婚式を挙げる、涙が出るほど嬉しいシチュエーションですね(笑)
「豊平館」は歴史的な背景もあり、札幌にとって失うことのできない建物のひとつだと思います。
みねクマさんとの共通点はなんだか多そうな予感ですよ☆
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