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【北の俳句】しばれるとぼっそりニッカウヰスキー 依田明倫

【北の俳句】しばれるとぼっそりニッカウヰスキー 依田明倫_b0103470_19491481.jpg

昨夜は一晩中窓の外で強い風が吹き荒れていました。
長年札幌市民をやっていますが、これだけの冬の嵐は滅多にないと思います。
ガタガタ震える窓の音を聴いていたら、映画の中に迷い込んだような気持ちになりました。

さて、話は変わって、NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」。
そのマッサンが、いよいよ北海道にやってきました。
余市町をはじめ、北海道の人々が待ちわびた瞬間だったのではないでしょうか。

そこで今回は、ニッカウヰスキーにまつわる俳句をひとつ、ご紹介したいと思います。

しばれるとぼっそりニッカウヰスキー 依田明倫

これは、北海道の俳人・依田明倫さんの作品ですが、僕は毎年冬になると、必ずこの俳句のことを思い出します。

例えば、真夜中の書斎で、一人の男が酒を飲んでいます。
季節は冬で、それもおそろしく気温の低い、しばれる夜。

机の上のウイスキーに口をつけて、男は思わず独り言を発します。
「しばれる」と。
あまりの寒さに口を付いて出た言葉は、静まり返った部屋に空しく響きわたり、それが、冬の夜の孤独を一層強いものにしているのです。

「ウイスキー」ではなく「ニッカウヰスキー」と言っているところに、北海道の人間としてのこだわりを感じます。
舞台が北海道であることを暗示するにも、「ニッカウヰスキー」は最高の小道具です。
「ニッカウヰスキー」という言葉を通して伝わってくる北国の厳しい冬。
もちろん「しばれる」という方言も、季語として持つ機能以上の働きをしています。

僕が思うのは、この俳句は、「しばれる」と「ニッカウヰスキー」という二つの言葉それぞれを代表する、素晴らしい作品だということです。
俳句に触れていてうれしいのは、やっぱり、こういう郷土の素敵な作品と巡りあったときですよね。
地元の人間でなければ分からない感動が、きっとあると思います。

余談ですが、作者が飲んでいたのは、おそらくホットウイスキー。
ツマミには、氷下魚(コマイ)の干物をほぐしたやつがあったに違いありません。
ウイスキーとともに過ごす長い夜なんて、憧れの北海道です。

こんな楽しみがあるのも、北海道にニッカウヰスキーがあるからこそ。
ありがとう、マッサン!


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by kels | 2015-01-08 20:01 | 文学・芸術 | Comments(2)
Commented by サラリーマンレポート at 2015-01-11 00:26 x
マッサン、毎日楽しみに見ています。
居酒屋さんで竹鶴ロックを飲む機会も多くなりました。
竹鶴という苗字はお正月に相応しいです。

中川ライター店が閉店のようで、何とも寂しい年の初めです。
Commented by kels at 2015-01-11 21:02
サラリーマンレポートさん、こんにちは。
マッサンの北海道上陸で、こちらも盛り上がっております(笑)
中川ライター店、今日行ってきました。
狸小路はどこまでも移り変わっていくようです☆
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