昨夜は一晩中窓の外で強い風が吹き荒れていました。 長年札幌市民をやっていますが、これだけの冬の嵐は滅多にないと思います。 ガタガタ震える窓の音を聴いていたら、映画の中に迷い込んだような気持ちになりました。 さて、話は変わって、NHK朝の連続テレビ小説「マッサン」。 そのマッサンが、いよいよ北海道にやってきました。 余市町をはじめ、北海道の人々が待ちわびた瞬間だったのではないでしょうか。 そこで今回は、ニッカウヰスキーにまつわる俳句をひとつ、ご紹介したいと思います。 しばれるとぼっそりニッカウヰスキー 依田明倫 これは、北海道の俳人・依田明倫さんの作品ですが、僕は毎年冬になると、必ずこの俳句のことを思い出します。 例えば、真夜中の書斎で、一人の男が酒を飲んでいます。 季節は冬で、それもおそろしく気温の低い、しばれる夜。 机の上のウイスキーに口をつけて、男は思わず独り言を発します。 「しばれる」と。 あまりの寒さに口を付いて出た言葉は、静まり返った部屋に空しく響きわたり、それが、冬の夜の孤独を一層強いものにしているのです。 「ウイスキー」ではなく「ニッカウヰスキー」と言っているところに、北海道の人間としてのこだわりを感じます。 舞台が北海道であることを暗示するにも、「ニッカウヰスキー」は最高の小道具です。 「ニッカウヰスキー」という言葉を通して伝わってくる北国の厳しい冬。 もちろん「しばれる」という方言も、季語として持つ機能以上の働きをしています。 僕が思うのは、この俳句は、「しばれる」と「ニッカウヰスキー」という二つの言葉それぞれを代表する、素晴らしい作品だということです。 俳句に触れていてうれしいのは、やっぱり、こういう郷土の素敵な作品と巡りあったときですよね。 地元の人間でなければ分からない感動が、きっとあると思います。 余談ですが、作者が飲んでいたのは、おそらくホットウイスキー。 ツマミには、氷下魚(コマイ)の干物をほぐしたやつがあったに違いありません。 ウイスキーとともに過ごす長い夜なんて、憧れの北海道です。 こんな楽しみがあるのも、北海道にニッカウヰスキーがあるからこそ。 ありがとう、マッサン! にほんブログ村 ↑↑↑↑↑ 「にほんブログ村」に参加をしてみました。 1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels
| 2015-01-08 20:01
| 文学・芸術
|
Comments(2)
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サラリーマンレポート
at 2015-01-11 00:26
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マッサン、毎日楽しみに見ています。
居酒屋さんで竹鶴ロックを飲む機会も多くなりました。 竹鶴という苗字はお正月に相応しいです。 中川ライター店が閉店のようで、何とも寂しい年の初めです。
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kels at 2015-01-11 21:02
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