さかさ箒の如く、細高く空天にそびえる白楊樹は、内地でいえばいちょうの格だろう。 明治時代の文士・岩野泡鳴は、カニ漁が活況である話を聞いて樺太に渡る。 しかし、樺太でのカニ缶詰事業は失敗。 ほぼ無一文のままで、泡鳴は札幌へ入り、地元新聞へ記事を書き始めたという。 もっとも、稼いだ金は、すぐに薄野で豪遊して使い果たしてしまったらしい。 豪快にして大胆な浪費ぶりは、いかにも泡鳴らしい伝説となっている。 そして、この時の北海道での経験を元にして、泡鳴は文壇における名声を得ることになる。 さて、上記文章は、泡鳴が明治末期に実際に見た、札幌の光景である。 明治42年といえば、石川啄木が札幌で暮らした、その2年後のことである。 啄木も詠ったとうきび売りは、泡鳴の印象にも強く残ったものらしい。 ところで、札幌でキャベツが名産だったということも、「カイベツ」となまって発音したことも、僕は知らなかった。 やはり、明治時代には明治時代の札幌という街があったということらしい。 それだけに、今も残る焼きトウキビのワゴン売りの伝統を、僕はとてもうれしく思うのである。 にほんブログ村 ↑↑↑↑↑ 「にほんブログ村」に参加をしてみました。 1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels
| 2014-07-05 07:27
| 文学・芸術
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