<< そういう魅力を持ったブックカフ... 今日の午後、札幌の積雪深がゼロ... >>

大昔、札幌に春を告げる風物詩と言えば「馬糞風」だった

b0103470_2021394.jpg

大昔、札幌に春を告げる風物詩と言えば「馬糞風」だった。
まだ自動車の普及もなく、主たる輸送機関が馬車だった時代の話である。
札幌市内にもたくさんの馬車や馬橇が、毎日のように往来していたことだろう。

冬の間、降り積もった雪の中を馬橇は走った。
生き物である馬は、当然に糞を雪の中にしながら走った。
糞はたちまち凍りついて雪の中に埋もれてしまう。

春になって、雪解けが進み、道路が現れてくる頃、冬の間、馬たちがあちこちでやった糞も、一緒になって姿を現してくる。
カサカサに乾いた馬糞は、春の強い風に乗って、札幌市内を舞った。
これが春の札幌名物「馬糞風」というやつで、東京の方の「春一番」並に、札幌では春の風物詩として知られていた。

もっとも、馬糞風の匂いはかなりひどいものだったらしく、人々は道を歩くにも息を止めながらでなければ苦しかったという。
もちろん、衛生的にも良くないだろうし、世の中がまだおおらかだった時代のエピソードである。
自動車の普及に伴って、馬車も姿を消していき、札幌の春に馬糞風が吹くこともなくなった。

一昔前までは、そんな昔話を懐かしそうにしてくれる古老たちが、札幌の街にもいたものだけれど、最近はそんな話もあまり聞かなくなってしまった。
時代の移り変わりがあまりにも激しすぎるのかもしれないが、こういう小さな歴史こそは、次の世代にも語り継いでいってほしいものだと思う。
春風に匂いのなくなった清潔な世の中で生きる子供たちに、かつての日常生活の中にあった小さな苦労を伝えることも、また、歴史の役割なのではないだろうか。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 札幌情報へ
にほんブログ村
↑↑↑↑↑
「にほんブログ村」に参加をしてみました。
1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels | 2014-04-07 20:31 | 観光・風物詩
<< そういう魅力を持ったブックカフ... 今日の午後、札幌の積雪深がゼロ... >>