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北海道立近代美術館で開催されている「栗谷川健一展」を観てきた

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北海道立近代美術館で開催されている「栗谷川健一展」を観てきた。
今年度の近美は、いわさきちひろにシャガール、フィンランドと話題が多かったけれど、個人的に一番楽しみにしていたのは、この栗谷川健一だった。
なぜなら、地元・北海道と深い関わりのあるデザイナーだったからだ。

僕の中の栗谷川健一と言えば、やはり、初期の「さっぽろ雪まつり」のポスターをデザインした作者ということに尽きる。
そして、同時期の北海道の観光ポスターの多くが、栗谷川健一のデザインによるものであることも、重要なポイントである。
戦前から戦後にかけて、北海道観光のイメージの多くは、この栗谷川健一によって作り上げられたと言っても過言ではないのだ。

特に、昭和30年前後に作られた北海道観光ポスター作品には、素晴らしいものが多い。
当時の観光資料を集めていると分かることだけれど、絵葉書の表紙や観光ガイドパンフレット、商業広告に至るまで、栗谷川健一の作品はあらゆるところで目にすることができる。
雄大さと郷愁を持って描かれる北海道の風景は、内地の人々の遠い北海道に対する空想を、大きく膨らませたことだろう。

昭和時代の北海道を愛する自分にとって、とにかく、この展覧会は楽しみなものだったのだけれど、館内はとても静かな雰囲気だった。
季節的な理由もあるのだろうけれど、シャガールやフィンランドの時とは、比べ物にならない静けさである。
ほぼ館内全体を独り占めしているんじゃないかと思えるくらいの静寂だった。

商業分野の作品だから、展示作品数も膨大で、十分に見応えのある内容だったけれど、贅沢を言えば、作品に対する解説がもう少し充実していると良かった。
あまりにも作品数が多すぎるから、いちいち解説を付けるのは大変だと思うけれど、もっと、一つ一つの作品に対する理解を深めることも必要ではないかと思う。
商業デザイン故に見過ごしてしまいがちなものが、たくさんありそうな気がしたから。

物販を期待したいところだけれど、巡回展ではないから、オリジナルの物販はおそらくないだろうと思っていた。
予想どおり、関連グッズはショップの一部に小さく並べられているだけのささやかなものだったけれど、意外にも素敵な商品を発見した。
ずっと昔に作られたと思われるポストカードである。

どうやら、国鉄北海道が取り扱っていた絵葉書のデッドストックらしい。
種類はあまりないけれど、こんなに古いものを買うことができるとは思っていたなかったので、全種類を2枚ずつ買って帰る。
この絵葉書を手に入れることができただけでも、寒い中、わざわざやって来た甲斐があるというものだ。

道立近代美術館の「栗谷川健一展―北海道をデザインした男」は3月23日まで。
http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/exhi/special/13/kuriyagawa.html


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by kels | 2014-02-16 19:21 | 文学・芸術 | Comments(0)
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