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どうでもいいはずなのに、妙に記憶に残り続ける言葉たち

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どうでもいい言葉なのに、どうしてか妙に記憶に残る台詞というのがあったりする。
例えば、僕の友人同士がダブルデートをしたときの言葉というのは、今も鮮明に覚えている。
それは、まだ、僕らがみんな大学生だった頃の話だ。

僕の友人二人が、ダブルデートをすることになった。
お互いのガールフレンドに会うのは、それが初めてのことで、二人とも相手の女性がどんな女の子なのか、全然知らない状況だった。
4人は大通りの地下街で待ち合わせをしていたという。

男の子2人と、ガールフレンドが1人、時間通りに集合して、残り1人の女の子を待っているときだった。
人混みの中、遠くから駆け足でやってくる一人の女の子を指差して、友人は「まさか、あれじゃないだろうな」と笑った。
日頃から面食いで通っている仲間のことを考えると、絶対にその女の子ではないだろうと信じて、思わず冗談を飛ばしたものらしい。

しかし、その女性こそが、彼ら3人が待ち続けている、残り一人の女の子だったということを、1組のカップルは直ちに知ることになる。
女の子は、余計なことを言った彼の存在を恨んだし、彼は自分の軽薄な性格を後悔した。
もちろん、自分の彼女を「まさか、あれじゃないだろうな」と笑われた友人は、その後、いつになく寡黙になってしまったらしい。

これと似たような話というのは、いくつもある。

ある女の子二人が飲んだ帰り道のこと、一人の女の子の彼氏が、自動車で迎えに来てくれることになったという。
二人とも、まだOLになったばかりの頃で、二人とも妻子持ちの男性と不倫の恋を楽しんでいた。
酔った勢いも手伝って、二人は迎えの自動車が来るまで、路上でのんびりと立ち話をしていたらしい。

やがて、遠くから近付いてくる自動車を見つけた彼女が、「あれかな」と言った。
もう一人の女の子は、しかし、運転席の男性を見て「でも、オジサンですよ」と笑った。
もちろん、日頃からオシャレでブランド好きな友人の性格から考えて、きっと見栄えのよい大人の男性がやってくるに違いないと、彼女は考えていたのだろう。

そんな彼女の予感は外れて、その自動車は二人の前に停まり、彼女は「オジサン」の運転する自動車に乗せられて、自宅まで送り届けられた。
どちらの話も、先入観と軽口が災いする話という点では一致していて、他人の失敗談として聞く分には楽しいし、おかしい。
けれども、似たような罠は、僕たちの人生の中にはいつでも隠されているものだし、僕たちはそんな罠を踏まないように、できるだけ慎重に生きていかなければならない。

特に、大人になってからの失敗は、学生時代の失敗のように、世の中は笑って済ませてはくれないものだ。
忙しいビジネスの隙間の中で、僕は時々そういう昔の誰かの言葉を思い出している。
どうでもいいはずなのに、妙に記憶に残り続ける言葉たちとして。

そして、そんな言葉は、昔懐かしい友人たちとの毎日へと、僕を取り戻してくれるのだ。


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by kels | 2013-09-05 21:47 | 日記・つぶやき
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