<< 青春はいつだって喫茶店とともにあった 紀伊国屋書店の「イノダコーヒ」... >>

世の中がもっと写真の好きな恋人同士で溢れてくれればいいのに

b0103470_23453679.jpg

「紀伊国屋書店」へ行くと、必ず2階の写真集のコーナーをチェックする。
何か新しい写真集が出ていないか、何かおもしろい写真集が並んでいないか、少しワクワクしながらおもしろそうな写真集を物色するのだ。

そのとき、僕は森山大道の「カラー」という写真集を眺めていた。
森山大道の写真を見ていると、ストリートスナップはいいなと、いつも思う。
そして、僕の横では若い男の子が、何か違う写真集をパラパラとめくっていた。
彼の肩には、古いフィルムカメラがぶら下がっていた。

彼の隣には女の子がいて、彼女もまた肩からフィルムカメラをぶら下げている。
二人で、どの写真集を買おうか相談しているらしい。
フジフィルムとコンタックスの恋人同士は、二人で顔をくっつけるようにして真剣に写真集を覗きこんでいた。

街でそういう恋人同士を見ると、僕は彼らを少しうらやましく思う。
僕も誰かとそんなふうにして熱く写真を語りたかったと。
でも、学生時代のころの僕は、そんなにも写真に対して熱心ではなかったし、誰かと何かについて熱く語り合いたいとも思わなかった。
そんな時代だったし、そんな年代だったのだ。

やがて僕は彼らを残して写真集のコーナーを離れた。
二人がどんな写真集をチョイスしたのか、少しだけ気になったけれど、それは彼らの問題であって僕の問題ではない。
彼らはきっと彼ららしい写真集を見つけたことだろう。

まるで、手に入れられなかった何かを取り戻そうとするかのように、そんな恋人同士に出会うだけで、僕はなんだか自分まで幸せな気持ちになることができるような気がする。
世の中が、もっともっと写真の好きな恋人同士で溢れてくれればいいのに。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 札幌情報へ
にほんブログ村
↑↑↑↑↑
「にほんブログ村」に参加をしてみました。
1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels | 2013-01-02 00:03 | 日記・つぶやき
<< 青春はいつだって喫茶店とともにあった 紀伊国屋書店の「イノダコーヒ」... >>