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サッポロファクトリーのアトリウムのSEIKO時計

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時計が好きだったりする。
柱時計や置時計なども好きだけれど、街の中で出会う、誰のものでもない時計が好きだ。
僕はそれを「街の時計」と呼んでいる。

「街の時計」は、道路やビルの壁など、公共の空間に設置されていて、そこを利用する人たちは、いつでも無料で時間を知ることができる。
素晴らしい時計だ。

こうした「街の時計」は、多くの場合、素敵なデザインで設計されていることが多い。
不特定多数の人々が利用する時計だし、メーカーのロゴが入ることも多い。
デザインに力を入れないわけがないのだ。

サッポロファクトリーに設置されている「街の時計」も、素晴らしいデザインだ。
まるで宇宙空間をイメージしているようなデザインは、1970年代のレトロ・モダンな雰囲気を感じさせる。
そうだ、「街の時計」は、やっぱりノスタルジックな方がいい。

そして、そんな「街の時計」は、過去を振り返って懐かしむ、作為的なノスタルジックよりも、本当は、近未来を目指して生まれてきたはずなのに、いつの間にか時代遅れな存在となって、いつの間にかノスタルジックな存在となってしまった、そんなデザインがいい。

近未来的都市を夢に描いたアトリウムの中で、SEIKOは今日も時を刻み続けている。


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by kels | 2012-10-12 20:19 | コラム・随想 | Comments(0)
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