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詩情溢れる街札幌

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昨今の札幌では「詩情溢れる」という言葉をあまり聞かなくなったような気がする。
古くは明治時代の終わり頃に石川啄木が初めてこの街へやって来たときに、「札幌はまことに美しき北の都なり」と言ったという。

以来、札幌は詩情溢れる街として、その情緒性を強くアピールする観光都市として発展してきた。
毎年発行される観光絵はがきには「詩の都」「詩情溢れる街」などの売り文句が踊ったのも、また札幌らしいエピソードである。

ところが、近年ではこの「札幌の詩情」というものが、あまり伝わってこないようになった。
地元の人間が「伝わってこない」と言うのもおかしいが、そもそも札幌で暮らす人々こそが、札幌の詩情を感じなくなっているのではないだろうか。

かつて、札幌の観光イメージといえば、ポプラ並木や羊ヶ丘などの自然題材が主で、スズランやライラック、アカシアの花なども、詩の都らしい札幌のイメージを支えた。
ただ、近年はそうした感性に訴えかけるイメージよりも、雪まつりやYOSAKOIソーランまつりなどのイベントや、カニや寿司料理、スイーツなどのグルメを中心とした実質をアピールする戦略に変わってきている。

観光客が求めているものが、イメージではなく実質へと変化しているということなのかもしれないが、長く札幌を支えてきたイメージ像が大きく変化していることは間違いないだろう。

個人的には、ポプラ並木や時計台、赤レンガなどのエキゾチックムード漂う札幌の観光イメージが大好きだっただけに、昨今の実質主義にはちょっと残念だったりするわけだが、イメージに惹かれてやって来た観光客が札幌の実質に落胆して帰っていくことを考えると、実質の充実というのはやっぱり大切なんだろうなあ。


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by kels | 2011-06-28 23:40 | 観光・風物詩 | Comments(0)
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