東区の橘邸にある「林檎の碑」を観てきた。 橘邸だけでは分かりにくいかもしれないが、石川啄木「一握の砂」所収の作品、 石狩の都の外の君が家林檎の花の散りてやあらむの舞台となったところである。 啄木が函館の小学校で代用教員をしていた時代に、同僚だった橘智恵子の実家がこの家で、啄木は一度だけこの家を訪ねている。 あいにく、智恵子は留守中で、啄木は目的を達し得なかったが、そのときの気持ちがこの作品になったと考えられている。 明治44年当時、この辺りもまた、広大な果樹園であったのだ。 現在でも、熱烈な啄木ファンは全国各地にあり、彼らにとってここ橘邸の記念碑も、また巡礼の旅に欠くことのできない存在となっている。 残念ながら、林檎園だった当時を偲ぶものは既になく、現在は地下鉄東豊線の走る住宅街だ。 啄木の札幌滞在は、わずか2週間に過ぎなかったけれど、その間に札幌に遺した足跡は、札幌という街にとっては大きすぎるほどに確かなものだった。 啄木の歌集をポケットに、その足跡を巡る札幌市内の旅も、また豊かで小さな旅と言えるだろう。 <関連記事はこちらです> 木の花団地 http://poros.exblog.jp/14795220/ 札幌文学散歩 http://poros.exblog.jp/11745372/ 石川啄木の文学碑 http://poros.exblog.jp/7390622/ ↑↑↑↑↑↑ 「ブログ村」への参加を始めました。1日1回、クリックをお願いします。
by kels
| 2010-05-30 20:11
| 歴史・民俗
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