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おめでたいことがあったので、仲間を集めて近所の焼き肉屋へ行った

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夏休みになると、市電(後の都電)に乗って、東京の諸方を見物するのが、私の楽しみだった。
その頃の東京人は、自分が住む町内から、めったに外へ出ない。
どの町にも鮨屋があり、蕎麦屋・洋食屋・中華料理から寄席・映画館も、ところによっては芝居小屋まであった。
全てひとつの町の中で、用が足りたのである。

「私の夏」池波正太郎(1980年)


おめでたいことがあったので、昨夜、仲間を集めて近所の焼き肉屋へ行った。
個室を予約しようと思ったけれど、既にいっぱいだという。
店へ行くと、果たして満席で少し待たされることになった。

金曜日とはいえ、どうして、こんなに混雑しているのだろうと思った。
客を眺めていると、家族連れが多い。
リラックスした父親の姿が、やけに目に付く。

そうか、世の中のお父さんたちは、今、お盆休みなのだと、そのとき気が付いた。
8月15日でお盆は終わったと思っていたけれど、世の中的には、お盆休みはまだ続いていたのだ。
職場で予定を調整して休んでいる場合も多いに違いない。

お祝いだから、普段は注文しないような贅沢な肉ばかり食べた。
普段から贅沢していては、このような感動はないだろう。
つつましい生活の中に、小さな幸せがあるのだと思った。
by kels | 2017-08-19 06:54 | 随想・日記 | Comments(0)
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