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村上春樹の小説の中に、1980年代の札幌の記憶が描かれている

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僕は札幌の街につくと、ぶらぶらいるかホテルまで歩いてみることにした。
風のない穏やかな午後だったし、荷物はショルダー・バッグひとつだけだった。
街の方々に汚れた雪がうずたかく積み上げられていた。

空気はぴりっと張り詰めていて、人々は足下に注意を払いながら簡潔に歩を運んでいた。
女子高生はみんな頬を赤く染めて、勢いよく白い息を空中に吐き出していた。
その上に字が書けそうなくらいぽっかりとした白い息だった。

僕はそんな街の風景を眺めながら、のんびりと歩いた。
札幌に来たのは四年半ぶりだつたが、それはずいぶん久し振りに見る風景のように感じられた。

「ダンス・ダンス・ダンス」村上春樹(1988年)

村上春樹の小説の中に、1980年代の札幌の記憶が描かれている。
札幌の人間として、僕は素直にうれしいと思う。
「いるかホテル」は、未だに見つからないけれども。


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by kels | 2017-02-19 05:58 | 文学・芸術 | Comments(0)
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