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思うに、街歩きというのは、どれだけ夢を見ることができるかということだ

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正月に入ると大阪から、はるばる水島爾保布がやってきた。
雪の札幌を大朝の漫画にするためだという。
まず馬橇にのって丸山公園へ雪見に出かける。
「人間をロシア人にとッかえたら、札幌はこのままロシアの町とまったく変わりがなくなるだろう」
「サニン」の校正をしてくれた彼はそんなことをいって、しきりに面白がっていた。

「因縁生」武林夢想庵(1918年)

かつて、内地の人たちは、北海道に遠いロシアを見たらしい。
札幌が「エキゾチックな街」と呼ばれた、ひとつの理由だろう。
雪景色さえ珍しい内地人には、北海道もロシアも同じようなものだったに違いない。

僕は、札幌の街に、遠い北欧の街を見ることがある。
夏の長い夕暮れや冬の早すぎる日暮れは、どこか北欧の小さな街を思わせるのだ。
中心部から少しだけ離れた、静かな街の片隅で夕暮れを迎えたとき、そんな気持ちがいよいよ強くなる。

思うに、街歩きというのは、どれだけ夢を見ることができるかということだ。
それは、遠い昭和初期の札幌の街でもいいし、遠いフィンランドの小さな田舎町でもいい。
想像力を存分に働かせて、僕は札幌の街に様々な夢を見ている。

そうして街を見ることで、何かしら新しい発見というものがあったりするのだから。


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by kels | 2016-12-04 20:38 | 札幌のこと | Comments(0)
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