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札幌に来たから札幌らしいラーメンを食べることができるという時代ではなくなった

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大通公園を花々が彩り、明るい陽差しのもと人々が賑わう夏の到来とともに、借り部屋の期限がきてぼくは東京に帰るしかなかった。
冴えない滞在だったとしても、アパートを出るときはちょっと後ろ髪を引かれる思いだった。

「犬の記憶 終章」森山大道(2001年)

森喜朗元首相は、札幌に来ると必ずラーメンを食べるほど、札幌ラーメンが好きらしい。
地元の人間にとってはうれしい話だと思う。
札幌ラーメンこそ、札幌が初めて世に送り出した札幌名物なのではないだろうか。

僕も大のラーメン好きで、それも「札幌ラーメン」と呼ばれるラーメンしか食べない。
札幌ラーメンは札幌の郷土食であってほしいと思うし、札幌ラーメンこそ札幌の郷土食だという自負がある。
だからこそ、旅人には札幌に来たからにはラーメンを食べてほしいと思っていた。

ところが、僕自身、もう随分長い間、ラーメンを食べていない。
ラーメンを嫌いになったわけではない。
札幌ラーメンが、もはや札幌の郷土食ではない現状を、半ば受け入れつつあるからだ。

今やラーメンは全国的な時代の流れの中で生きている食べ物である。
札幌に来たから札幌らしいラーメンを食べることができるという時代ではなくなった。
そもそも、「札幌らしいラーメン」という言葉さえ、何の意味も持たないのだ。

あるのは全国的な流行と店主の個性くらいのもので、ラーメンに「札幌」という地名を付ける必要性はない。
「札幌ラーメン」は、もはや過去の幻影であり、ノスタルジーの食べ物である。
あまりにも一般化された食べ物の多くが辿った道を、ラーメンも歩いているということなのかもしれない。


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by kels | 2016-07-18 06:59 | 食べ物 | Comments(0)
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