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夏になると読みたくなる作家の一人に夏目漱石がいる

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私は毎日海へはいりに出掛けた。
古い燻(くすぶ)り返った藁葺(わらぶき)の間を通り抜けて磯へ下りると、この辺にこれほどの都会人種が住んでいるかと思うほど、避暑に来た男や女で砂の上が動いていた。
ある時は海の中が銭湯のように黒い頭でごちゃごちゃしている事もあった。
その中に知った人を一人ももたない私も、こういう賑やかな景色の中につつまれて、砂の上に寝そべってみたり、膝頭を波に打たしてそこいらを跳ね廻るのは愉快であった。

「こころ」夏目漱石(1914年)

夏になると読みたくなる作家の一人に夏目漱石がいる。
深く考えたことがあるわけではないけれど、漱石の小説には夏の印象が強いのだろう。
明治から大正にかけての時代の日本の夏である。

「こころ」の冒頭は、まさしく夏の鎌倉から始まる。
一人で海水浴に来ている「私」が「先生」と出会うシーンだ。
都会の文化人が、夏の鎌倉の海岸で出会うシーンは印象的だった。

この部分の描写を読むと、大正時代の鎌倉が、いかに海水浴客で賑わっていたかが分かる。
そして、浜辺を賑わしているのは、やはり東京からやって来た「都会人種」だったらしい。
都会の人間が避暑のために海辺の街を訪れるというのは、今も昔も変わりはないのだろう。

さて、明日は海の日である。
たまには海にでも行きたいと思うけれど、果たして、それほど気温が上がるかどうか。


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by kels | 2016-07-17 04:56 | 文学 | Comments(0)
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