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有島武郎の日記に描かれた明治時代の札幌の花見

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朝六時半起床。出校す。
二時間目より休業となりしかば有志相計りて丸山に遊ぶ。
桜花のまさに咲くあればなり。

桜の在る所、堂々たる札幌にして、只此一小仙園あるのみ。
至れば、桜株百内外之れを内地の名所に比すれば、巨人に対する一侏儒のみ。
而かも、我が目を喜ばして餘りあり。

此日、師範学校付属の生徒及び北海女学校の生徒来たりて、運動会を為す。
唱歌し、野球の技、蹴球の術、盛に戯るるの様、桜花の爛漫と夫れ何れぞ。

「観想録」有島武郎(1901年)

有島武郎の日記の中にも、札幌の桜が登場している。
上記は、明治34年5月13日木曜日の日記の一部抜粋だが、このとき、有島は札幌農学校の学生だった。
講義が休校になったため、仲間と一緒に円山公園まで花見に出かけた様子が記されている。

大都市・札幌にあって、桜の名所は円山公園1か所のみであると、有島は記録している。
その円山公園にあっても、桜の樹はせいぜい100株前後。
内地の人間にとっては、ささやかなものだったのかもしれない。

ちなみに、当時の花見はバーベキューではなかった(当たり前だが)。
有島も書いているように、当時は学校行事で運動会を行うことが多かったらしい。
野球やサッカーで盛り上がる花見というのも楽しそうだ。

有島の日記には、かつての札幌の情景が描かれている。
大人になるにつれて、観念的な悩みが多くなっていくが、明治時代の札幌を描いた貴重な記録である。
円山公園の桜が、古くから札幌市民に愛されてきた様子が分かろうかというものだ。


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by kels | 2016-05-05 22:07 | 札幌文学散歩 | Comments(0)
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