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石川啄木もまた、札幌停車場通りのアカシヤ並木に魅せられた若者の一人だった

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札幌は詩人が一生のうち一度は必ず来て見る価値ある所に御座候、
「静けく大なる田舎町」と評せば最も適切なるべくや、
四辺の風物が何となく外国風にて風俗も余程「内地ばなれ」がし、
そして人は皆日本人なるが面白く候わずや、
停車場の前通りなるアカシヤの街樾(なみき)の下をゆく人くる人皆緩やかなる歩みを運び居候。

「岩崎正宛て書簡」石川啄木(1907年)

啄木の書き残した文章には、札幌の駅前通りが盛んに登場する。
当時は、札幌駅を「停車場」と称し、駅前通りを「停車場通り」と称したという。
そして、停車場通りの象徴として描かれているのが、「アカシヤの並木」だった。

啄木は、よほどこのアカシヤ並木がお気に入りだったと見える。
実際、札幌を訪れた多くの文人が、駅前通りのアカシヤ並木について書き記しているところを見ると、旅人にとってはかなり印象の強い風景だったのだろう。
石川啄木もまた、札幌停車場通りのアカシヤ並木に魅せられた若者の一人だった。

多くの文人に愛されたアカシヤ並木も、今はもうない。
アカシヤ並木どころか、明治の世を偲ぶことさえ既に困難である。
札幌の表舞台である駅前通りは、札幌でも最も変貌の激しかった場所なのかもしれない。

もしも、啄木が現代の札幌駅前通りを見たとしたら、果たして作品に詠むほど感動したかどうか。


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by kels | 2016-05-05 05:08 | 札幌文学散歩 | Comments(0)
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