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古いビル巡りをするとき、僕はいつでも時計を気にしている

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リビングの壁掛け時計を探したことがある。
欲しかったのは、時計本体が壁の中に埋め込まれているタイプの時計だ。
もちろん、そんな時計を見つけることはできなかった。

古いビルを訪れるたびに、壁の時計が気になった。
時計にフレームはなく、時間表示と針だけが、壁の表面に飾られている。
一切の虚飾を排除すると、こんな時計になるのかもしれないと思った。

一切の虚飾がないのに、デザインだけは実に優れている。
みんな同じようなのに、まったく同じものはない。
戦後日本のモダニズム・デザイン思想が、このシンプルな時計には溢れているような気がする。

そんなこともあって、古いビル巡りをするとき、僕はいつでも時計を気にしている。
どこにでもあると思っていた時計だけれど、古いビルが少なくなっているように、このシンプルな時計も、確実に消えつつあるらしい。
気が付けば「そう言えば、昔そんな時計があったねえ」ということになるのだろうか。


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by kels | 2015-04-08 19:23 | 建築・景観 | Comments(0)
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