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大昔、札幌に春を告げる風物詩と言えば「馬糞風」だった

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大昔、札幌に春を告げる風物詩と言えば「馬糞風」だった。
まだ自動車の普及もなく、主たる輸送機関が馬車だった時代の話である。
札幌市内にもたくさんの馬車や馬橇が、毎日のように往来していたことだろう。

冬の間、降り積もった雪の中を馬橇は走った。
生き物である馬は、当然に糞を雪の中にしながら走った。
糞はたちまち凍りついて雪の中に埋もれてしまう。

春になって、雪解けが進み、道路が現れてくる頃、冬の間、馬たちがあちこちでやった糞も、一緒になって姿を現してくる。
カサカサに乾いた馬糞は、春の強い風に乗って、札幌市内を舞った。
これが春の札幌名物「馬糞風」というやつで、東京の方の「春一番」並に、札幌では春の風物詩として知られていた。

もっとも、馬糞風の匂いはかなりひどいものだったらしく、人々は道を歩くにも息を止めながらでなければ苦しかったという。
もちろん、衛生的にも良くないだろうし、世の中がまだおおらかだった時代のエピソードである。
自動車の普及に伴って、馬車も姿を消していき、札幌の春に馬糞風が吹くこともなくなった。

一昔前までは、そんな昔話を懐かしそうにしてくれる古老たちが、札幌の街にもいたものだけれど、最近はそんな話もあまり聞かなくなってしまった。
時代の移り変わりがあまりにも激しすぎるのかもしれないが、こういう小さな歴史こそは、次の世代にも語り継いでいってほしいものだと思う。
春風に匂いのなくなった清潔な世の中で生きる子供たちに、かつての日常生活の中にあった小さな苦労を伝えることも、また、歴史の役割なのではないだろうか。


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by kels | 2014-04-07 20:31 | 春のこと | Comments(4)
Commented by 桜子 at 2014-04-07 21:03 x
こんばんは。季節によって、いろんなニオイがありますよね。
私は秋の香りも好きだなぁ。野焼き?っていうのかな。あの枯れ草を燃やす香りが好きです(*^^*)

臭いけど懐かしい、そんな香りも必要だと思います☆
Commented by 無名子 at 2014-04-08 09:40 x
馬糞風ねぇ。
“道を歩くにも息を止めながら”というほどではなかったように記憶している。
何より馬糞の多くは腹掛けのように装着されたポケットに落ちるように工夫されていたんじゃなかったかな。
ま、昭和30年代の思い出ではあるから、それ以前の事情はわからない。
冬の学校帰りには、馬橇の後ろに掴まって、凍結した路面をスケーティングするといった楽しい遊びもあったよね。
冬が近くなると越冬用の石炭を積んだ輸馬車の姿をよく見かけたもんです。これぞ晩秋の風物詩。今気づいたんだけど車輪は、トラック用のタイヤでしたね、あの頃。

以前、叔父が私に語ったところによると終戦直後、配給のタバコが不足していた時代には、馬糞をタバコ代わりに吸うといったこともあったとか。
まさかと思っていたら現在でもメキシコにはその名も馬糞タバコというのがあるそうな。ホントかね?
Commented by kels at 2014-04-08 20:36
桜子さん、こんにちは。
そう言えば、季節の匂いっていうのも、ほとんどないですよね。
匂いのないことが喜ばれる時代ではありますが。
どうせだったら、楽しい香りで季節を感じていたいものです☆
Commented by kels at 2014-04-08 20:38
無名子さん、こんにちは。
貴重な体験談をありがとうございます。
現代とは違う札幌の光景が、目に浮かぶようです。
>馬橇の後ろに掴まって、
>凍結した路面をスケーティングする
これは初めて聞きました。
子供たちは、やっぱりたくましく生きていたんですね~☆
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