冬が来ると、郷土の詩人・伊藤整の作品を読む機会が増える。 小樽で青春時代を過ごした伊藤整の詩は、やはり冬にこそ、その魅力を輝かせるものらしい。 例えば、こんなやつだ。 白く雲がかかり これは昭和元年に発行された詩集「雪明りの路」に収録された作品である。 大正時代における北海道の冬の家庭が、ぼんやりと映し出されている。 貧しい洋燈、古い畳、炬燵の兄弟、台所の母、そして吹雪の音。 大正時代のある冬の夕暮れのある一瞬が、短い言葉の中でスナップ写真のように浮かび上がる。 それは鮮明な記録ではないけれど、セピア色をした思い出のように暖かくて切ない。 そして、その光景はある意味で、北海道で生きる者たちにとっての原風景でさえある。 北海道の冬は長くて厳しい。 長くて厳しいから冬だからこそ、そこから生まれる文学というものがある。 だから、冬は北海道の文学作品に触れる絶好のチャンスでもあるのだ。 にほんブログ村 ↑↑↑↑↑ 「にほんブログ村」に参加をしてみました。 1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels
| 2013-12-22 07:32
| 文学・芸術
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