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子供の頃、家でカニを食べると言えば毛ガニだった

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壇一雄のエッセイに、露店で買った毛ガニを食べる話がある。
毛ガニは太宰治が買ってくれたものだという。
新聞紙にくるんだ毛ガニをムシャムシャと食べ歩く太宰を見て壇は驚いたらしい。

子供の頃、家でカニを食べると言えば毛ガニだった。
父親の好物だったので、母親も魚屋で見つけては買ってきていたようだ。
それほど頻繁に食べていたわけでもないから、当時も高級な食べ物だったのだろう。

毛ガニはご飯のおかずにはならなかった。
夕食後に、家族が集まってテレビを見ながら食べた。
特別な道具を使うでもなく、茹で上げたばかり熱いやつを両手でむしって食べた。

父は甲羅の中のみそが好きだった。
酒を飲まない父は、いつも熱いお茶を飲んでいた。
子供たちはかにみそよりも脚の身を好んで食べた。

今、スーパーに行けば毛ガニはいくらでも売っている。
けれど、あの頃みたいに毛ガニを食べることは少なくなったような気がする。
食文化は紛れもなく多様化しているのだ。

美味しいものは増えたけれど、太宰が買った露店の毛ガニを今買うことはできない。
茹で上げたばかりの毛ガニを新聞紙に包んでもらって、冬空の下で歩きながら食べる。
僕が求めているのは、そんな光景のような気がする。


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by kels | 2013-12-21 06:44 | 食べ物 | Comments(0)
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