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世の中の28歳を過ぎた男性諸君、今日も頑張ろうじゃないか

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男が年齢のことでやたら感傷的になることは珍しくない。
その最も代表的で有名な文章は、村上春樹の小説にあるのではないかと、僕は考えている。
それは、こんな文章だ。

詩人は21で死ぬし、革命家とロックンローラーは24で死ぬ。
それさえ過ぎちまえば、当分はなんとかうまくやっていけるだろう、というのが我々の大方の予測だった。
伝説の不吉なカーブも通り過ぎたし、照明の暗いじめじめしたトンネルもくぐり抜けた。
あとはまっすぐな6車線道路を(さして気は進まぬにしても)目的地に向けてひた走ればいいわけだ。

我々は髪を切り、毎朝髭を剃った。
我々はもう詩人でもロックンローラーでもないのだ。
酔払って電話ボックスの中で寝たり、地下鉄の車内でさくらんぼを一袋食べたり、朝の四時にドアーズのLPを大音量で聞いたりすることもやめた。

つきあいで生命保険にも入ったし、ホテルのバーで酒を飲むようにもなったし、歯医者の領収証をとっておいて医療控除も受けるようにもなった。
なにしろ、もう28だものな。

「ニューヨーク炭鉱の悲劇」村上春樹(1983年)

この「なにしろ、もう28だものな」という台詞が、男の感傷のすべてである。
そして、僕も28歳になったとき、この台詞をぼんやりと思い出しながら感じていたものだ。
「なにしろ、もう28だものな」と。

もっとも、一見気弱なこの言葉は、ある意味では、自分の成長を誇る言葉ともなり得る。
子供から脱却した自分を確認するための言葉。
それをあえて感傷的に装ってみせるのも、屈折したダンディズムというものなのではないだろうか。

28歳なんて若いじゃないかと、今の僕だったら、そう思う。
だけど、28歳の男性が「なにしろ、もう28だものな」とつぶやくその気持ちも、とてもよく理解できる。
なぜなら、ステップを昇ることで失ってきたものが少なくないことを、僕たちはみんなよく知っているからだ。

世の中の28歳を過ぎた男性諸君、今日も頑張ろうじゃないか(笑)





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by kels | 2013-11-01 05:33 | 旧・札幌日和下駄 | Comments(2)
Commented by 桜子 at 2013-11-01 18:52 x
こんにちは。なるほど、男性も年齢が気になるんですね。

私は女性ですから、当然年齢を気にしてしまいます。少しでも若く見られたい、と変な意地を張ってしまいます(笑)

いつも実年齢より若く見られるのですが、たまに「学生さんですか?」って聞かれると…それはそれで複雑かな。とにかく、28歳は人生の境目ですね!男女ともに。
Commented by kels at 2013-11-02 18:20
桜子さん、こんにちは。
僕も社会人になってしばらくは学生と間違えられました(笑)
未だに年より若く見られますが、男性としてはあまり良いことではありませんね。
仕事をする上でも軽く見られそうだし。
やはり、それなりの貫禄があった方がいいかな(笑)
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