札幌の街角に美しいバラの花が咲く季節である。 毎年、街角に咲くバラを見つけると、いよいよ本格的な夏が来たなあと感じる。 街角にあるからこその美しさみたいなものがある。 薔薇よりも淋しき色にマッチの焔 金子兜太 札幌でバラといえば、かつては、伏見地区の「ちざきバラ園」が有名だったが、現在は閉鎖してしまっている。 最近では、大通公園のバラ園が有名で、市民だけではなく、観光客が訪れるスポットとなっている。 実際、札幌資料館の前に広がるバラ園は、とても優雅で華やかだ。 咲き満ちて雨夜も薔薇のひかりあり 水原秋桜子 もっとも、僕の場合は、華やかなバラ園よりも、街角にひっそりと咲くバラの花に、より強く夏を感じる。 整備されたバラ園が嫌いだということではない。 たくさんのバラの花が一斉に咲き誇るバラ園の素晴らしさは、何物にも代えがたいとすら思う。 薔薇挿せども空瓶になほ洋酒の香 桂信子 しかし、ふと通りがかった街角で見つけたバラの花は、静かに、そして、確かに、夏の訪れを表現している。 どうしてこんなところにバラの花が、という驚きを感じるとともに、素直にバラの美しさを感じさせられる。 夏は、街のいろいろなところに隠れているのだ。 夕焼消え真紅の薔薇を抱き来し 野見山朱鳥 週末の朝早く、街角で出会った薔薇の花は、まさしくそんな花だった。 古い建物の前で、ひっそりと花を咲かせ、静かに夏を誇っている。 こういう花があるからこそ、札幌はいつまでも美しい街でいられるのかもしれない。 薔薇よりも濡れつつ薔薇を剪りにけり 原田青児 にほんブログ村 ↑↑↑↑↑ 「にほんブログ村」に参加をしてみました。 1日1回のクリックをお願いいたします!
by kels
| 2013-07-08 20:32
| 観光・風物詩
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