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地下鉄大通駅直結「リーブルなにわ」閉店のお知らせ

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新聞をめくったときに、「あっ」と思わず声が出た。
地下鉄大通駅直結の書店「リーブルなにわ」が閉店すると書いてある。
驚くというよりも、「またか」という気持ちの方が強かったのは確かだ。

「リーブルなにわ」閉店のお知らせ

実際、大通地区の書店は、近年次々と姿を消している。
かつて、札幌で大型書店といえば大通地区に集中していたことなど、今ではまるで夢のようだ。

学生時代、もっとも利用したのは、エイトビルの地下にあった「旭屋書店」だった。
地下街ポールタウンから直結していたこともあり、街に出るたびに、ふらりと覗いてみたものだ。
(2003年に移転→2009年に撤退)

同じように、有楽ビルに入っていた「紀伊国屋書店」も、重宝する書店だった。
専門書の類で、この店の世話になったことのある人は、僕だけではないだろう。
(2005年に移転)

個性的な書店という意味では「パルコブックセンター富貴堂」を忘れてはならない。
写真集やアート、建築など、知的好奇心を満たしてくれる種類の本が、この店には溢れていた。
(2003年に閉店)

これらの書店は、いずれも大通地区から姿を消して、最後に残ったのが「リーブルなにわ」だった。
なにしろ、地下鉄駅に近かったから、仕事帰りにちょっと寄り道というときにも、便利な書店だった。

立ち食い蕎麦屋「ひので」と「不二家」のペコちゃん、そして「リーブルなにわ」というのは、ある時代の地下鉄大通駅を象徴する存在だったような気がする。
地下鉄へ向かう階段を降りていくと、蕎麦汁のいい匂いが漂ってきて、書店に出入りする人の流れを避けながら、待ち合わせ場所のペコちゃん前に向った。
(「不二家」は2009年に閉店)

そういう日常的すぎる光景が、次々と消えていくというのは、やはり寂しくて切ない。
「時の流れ」と一言で言ってしまうのは簡単だけれど、「時代の重み」はどこかで軽く扱われているような気がしてならない。
おかしな言い方かもしれないけれど、札幌市民の歴史まで一緒になって軽んじられているような気がするくらいだ。
(別に、誰かを責めるとか、そういうことではなくて)

バブル期以前から、札幌大通地区で営業していた老舗書店は、これで絶滅ということになるのだろうか。
かろうじて、オーロラタウンの「紀伊国屋書店」が残っているといえば、残っているのだけれど。


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by kels | 2013-03-12 22:05 | 日記・つぶやき | Comments(2)
Commented by サラリーマンレポート at 2013-03-16 17:38 x
日常過ぎる光景が消えて行くのは、記憶のパズルのピースが無くなるような、寂しくノスタルジックな気持になります。
東京でも、昨日、東横線渋谷駅が消え去りました。う~ん、やはり感傷的になります。
立食い蕎麦のひのでは、オバチャンと共に何時までも其処にあって欲しいものです。
Commented by kels at 2013-03-16 22:12
サラリーマンレポートさん、こんにちは。
東横渋谷駅の最後、惜しむ人たちでいっぱいだったそうですね。
日常の中の光景って、少しずつ変わっているんでしょうね~☆
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