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雨の日の「森彦」

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雨が降っていたので、円山にある「茶房森彦」へ行った。
しばらく忘れていたのだけれど、僕は、雨の日の「森彦本店」が大好きだったのだ。
極めて人気のカフェとなって、「森彦」は満席状態が続き、順番待ちの客まで出るに至って、いつの間にか、足が遠のいてしまった。

陽のすっかり沈んだ「森彦」を訪れると、女子二人組がちょうど帰るところで、すぐに2階席は貸切状態となった。
雨を十分に楽しむのであったら、やはり、2階席が良い。

窓際のテーブル席に座り、「森の雫」を注文する。

窓の外の暗闇の中で、雨が降っているかどうかは見えない。
けれども、古民家カフェの屋根に叩きつける雨の音で、僕らは外の様子を感じることができる。
そして、この雨の音こそが、僕にとっての「森彦」の原風景だった。

雑誌を開こうともしないで、僕は黙って雨の音を聴いていた。
雨音は均一ではなく、時に強く、時に弱くなったりしながら、カフェの屋根を叩き続けている。
時計の鐘が8回鳴って、僕は午後8時が訪れたことを知った。

やがて、新たにカップルが1組訪れて、2階奥のテーブル席に座った。
雨はまだ降り続いていたけれど、彼らがオーダーの鈴を鳴らしたのを契機に、僕らも席を立った。
雨の日の「森彦」は、時間の流れるのが遅い。

そう考えながら、いつもよりもゆっくりと、僕はあの急な階段を降りて行った。


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by kels | 2012-09-09 21:32 | カフェ・喫茶店 | Comments(0)
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